前回、ベニヤの圧着と曲げの工程までを終えたソリづくりですが、週末にまた少し作業を進めることができたので手順を公開します。今回の工程は「切り出し」、「チャンネル(溝)切り」です。それぞれの工程で注意すべき点や失敗した点などもまとめましたのでぜひ御覧ください。

前回までのあらすじ

父の威厳にかけて、娘の冬の思い出(ウィンター•エクスペリエンス)を最高級に演出しようと決心したミヤ。冬と言えば雪。雪といえばソリ滑り。昨年の雪板製作のノウハウや、試してみたいアイデアを投入し、娘のソリを作ることにした。材料はガレージに転がっている端材。「役目を終えてこの度自由になりました団」のお前たちに再び命を吹き込んでやるZE。ということで手頃なベニヤをたっぷりの木工用ボンドで圧着。娘の椅子を作ったあまりの集成材と、除雪機を購入した際のパレット(フォークリフトで運ぶための台みたいなやつ)を組み合わせて台座を作り、アールをつけて2週間放置しましたとさ。

重りとクランプ、ビスを外してアールをチェック。

お〜。いい感じ。

今回使う道具

・ジグソー

・トリマー

・紙やすり

切り出し〜ソリの形を切り出そう〜

では早速行ってみましょう。ただのちょっと反った板がアソビ道具として生を受ける瞬間です。ワクワク。

ちなみに作業はジグソーを使いますので集中して行いましょう。

ジグソーは慎重に…

ジグソーを使う際のポイントは、板をしっかり押さえつけることと、ベースプレートをしっかり板に密着させること。これをやらないと刃の動きに板が持って行かれて暴れます。あとは、数枚を圧着しているとは言えベニヤ板です。繊維に逆らって切ったところは毛羽立ちます(上手い人はならないのかな?)が、あとからドレッサーやら紙やすりやらで整えるのと、最後のニス仕上げで全然気にならなくなるので気楽に行きましょう。

切り出し完了

これだけで一気に遊び道具感が出ますね。

チャンネル切り〜裏面に溝を切って直進安定性を狙う〜

ただのツルッとした底面だと、どの方向にも同じくらい滑りやすくなってしまいます。そうすると滑り降りながらくるくる回転したり、身体に働く慣性と別の方向にソリが逃げたりしてしまいます。(多分)

それを防ぐために底面に溝を切って雪の流れを作り、真っ直ぐ進むようにしようってわけです。市販のソリにもついてるからきっと必要なんだ。きっと。ちなみに、これが上手くいったら今季作成予定の雪板2号機にも導入する予定。え?娘のソリを実験台にしてるのかって?・・・(てへ)

まずはその辺の端材で練習してみましたが、操作自体はそんなに難しくないようです。ジグソーのようなゴリゴリした振動はなく、滑らかな操作性で溝が切れていく感覚は気持ちがいい。

それではセンターラインを入れていざ本番。

え。めっっっっっちゃムズイ。

なにこれ、真っ直ぐ掘るの超ムズイんだけど!ぬるぬる滑らかに進むのが気持ちいいとか言ってた数分前の自分を引っ叩いてやりたいです。めちゃくちゃ集中しても線がうねる。ジグソーの比じゃない。平面の刃を動かすジグソーは、刃の向きで進行方向がある程度定まるからきっと真っ直ぐ動かしやすいのね。一方トリマーは円柱型のビットを回転させながら切削する工具。どっち方面にだって進んでいけちゃうのねん。

ともあれ工具の使い方に慣れながら何とか溝を切り、紙やすりで仕上げをしたらまぁ許容範囲かなってくらいの仕上がりにはなりました。(なったか?)

ちなみに今回は深さ2mmの溝を切ってみました。効果の程は後々ご報告いたします。

私は練習はそこそこに、割とすぐ本番の板にいっちゃいましたが、この工具は結構練習が必要かもしれません。私の感覚的にはゆっくり慎重にやればやるほど線がうねる。だから、適当な廃材で、線に沿ってスピーディに動かす練習を積んでからやると良いのではないかなと思います。

今後の予定

とりあえず電動工具で大きな音を出しながらやる作業はこれでおしまいなので、ここからは平日の夜にでも進めていくことにします。

今後は、ドレッサーとサンドペーパーで形の仕上げを行い、塗装です。次の記事で作業編は完結できるかな・・・??

ではでは、またまた。